脇役だと思っていたのに、本気を出すと主役級になる名役者っていますよね。
グルメ界にも、そんな存在は身を潜めています。
例えば、キノコ。
「好きな食べ物は?」と聞かれ、「キノコーー!!!」とパッション熱く答えた人に、私は未だかつて出会ったことがありません。いつもなんか気付いたら味噌汁の中にいるし、鍋の日には必ずといって良いほど顔を合わせているのにも関わらず、好きな食べ物を聞かれた時には脳裏によぎることがあまりなかった、キノコ。
天ぷらにもなれるし、ソテーにもなれるし、パスタと混ざり合うことだって出来るいわばカメレオン俳優のような存在だというのに、決して自らを主張しないキノコ。
だんだんキノコがかわいそうになってきましたが、実は先日キノコを丁寧にバーベキューで焼いたら、なんととんでもなく美味しく仕上がってしまったのです。
それはまさに主役級の味わいで、「鳩に豆鉄砲とはこのことだったのか」、と天を仰いで呟きたくなるほどに衝撃でした。
誰が想像できたことでしょう。
キノコのポテンシャルを生かしきれていなかったのは、誰でもない、私自身だったなんて。
カワハギもそうだった
実は今日、お仕事の関係で漁場へ行かせて頂いたのですが、先日のキノコ事件同様、同じことが起きてしまいました。
毎回漁場へ行くたびに素人がお邪魔をしに行っているようなものなのに、岩内の漁師さんはいつも優しく、大事なお魚をくださいます。そして今日は、平目とカワハギを頂きました。
カワハギって、魚の状態で見たことがなかったのですが、皮を剥ぐから、「カワハギ」なんですって。皮を剥ぐこと前提の名前が付けられていることに少し哀愁も感じますが、私はカワハギ料理というものを今日まで知りませんでした。
帰ってきてから、同居する母に料理の一切を任せて仕事をしていると、先ほどこんな状態でカワハギが変貌を遂げて登場したのです。
カワハギのハーブビネガー漬け↑
カワハギのフライ↑
カワハギの煮付け↑
カワハギの刺身↑
もう、ブルータスお前もか状態です。
また同じ過ちを繰り返してしまうところだったなんて、人は過ちを繰り返す生き物なのだと身を以て学びました。危ない危ない。
和洋折衷全部に変身できて、そしてちゃんと美味しいカワハギのポテンシャルについては、早いうちから知ることが出来たのは、不幸中の幸いでした。
今後も岩内の海に最大のリスペクトを払いながら、美味しい魚を食べて行きたいと思います。皆さんもぜひ、カワハギを食べてみてください。
それでは、本日も皆様にとって素敵な一日でありますように。
また明日〜。
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